わあ!大きいビルだなあ。ここが全部昭和館なんですか?
うん。地下2階地上7階建てなんだ。常設展示は6・7階で、他に図書室や映像・音響室などもあるんだよ。まずは7階から行こう。
ここが展示室かあ。あっ、先生、ここに「昭和10年頃から昭和30年代までの国民生活上の労苦を伝える実物資料を展示しています」って書いてあります。
うん。
写真や道具がいっぱい並んでいて、少し緊張します……
そうだろ。この昭和館では、戦争の時代だけでなく、そのあとの復興のくらしまで、国民がどんな毎日を送っていたかを資料を通して伝えているんだ。
戦場だけじゃなくて、戻ってからのくらしも知ることができるんだ⋯。当時の道具や生活の痕跡を見られるのは大切ですね。
そうだね。6階へも行ってみよう。
ここ、6階の展示では「帰ってきたあと」の様子もわかるんだ。
新聞の見出しや、家庭の写真がありますね。
戦後、日本はくらしを立て直すために皆が頑張った。この展示には、当時の家庭用品、子どものおもちゃ、学校の机など、身近なものが並んでいるんだよ。
机やおもちゃ…これらも“戦争のあと”の影響を受けてるんだな。くらしが戻るって、ただ元に戻るだけじゃなかった。変わっていったことも多かった。
ノア、階段へ行ってごらん。
階段?わあ!「玉音放送」が聞こえます!
音で戦争の時代を感じるのは今の人たちには怖いかもしれないが、知ること伝えていくことが大事なんだ。
その通り。音や空気も“体験”として残ってると、歴史が「昔のこと」じゃなくなるからね。
兵士としても、帰還してからも、 “終わった”と思った瞬間に、くらしが始まるんだ。ここで感じられるのは、戦中・戦後を貫く「くらしの強さ」だ。
先生、体験コーナーもあるんですね。防空壕を模した空間とか…写真で見ただけでもドキドキします。
うん。実物資料だけじゃなくて、体験できる部分があると、学びの入口がぐっと近づくんだ。
おれも、こうして“くらし”という視点で振り返ると、兵士という立場から見えてくるものがある。戦争だけじゃなくて、戦後のくらしも知ることが、本当の平和を考える第一歩だな。
はい。ぼく、ここで見たこと、感じたこと──ちゃんと覚えておきます。
おや、井戸の水くみ体験があるよ。ノア、キヨシくん、水くみ名人を決めようじゃないか。
おれは負けないぞ。
えっ
資料館を取材したときの写真です。(2025年7月・11月撮影)