THEME
色覚特性と戦争・平和をゲームで体験する
POINT
音・形・置き場所・光などの工夫で困難を乗り越える
YEAR
中学1年生の時に制作したScratchゲーム作品
この作品について
中学1年生の時に制作したScratchゲーム作品です。
「色覚特性」と「戦争・平和」をテーマに、色の見え方、障害、工夫、平和、未来への継承について、 ゲームを通して体験できる作品を目指しました。
なぜこのゲームを作ったのか
ぼくは先天性色覚特性があります。これまで、色覚特性、カラーユニバーサルデザイン、 色の判別方法について研究してきました。
以前から「色覚特性の見え方を体験できるゲーム」を作りたいと考えていました。 そんな中、戦後80年という節目で戦争について学ぶ機会が増えました。
そう思ったことが、この作品の出発点になりました。
このゲームで体験できること
プレイヤーは、未来の学校に通う色覚特性AI「ノア」となり、戦争の時代をめぐります。
ゲームの中では、煙の色、食べ物の傷み、薬瓶、色分け情報などを見分ける体験をします。 しかし、色覚特性のあるノアには、それが簡単ではありません。
- 音を使って判断する
- 形や手触りに注目する
- 置き場所を工夫する
- 光や見え方の工夫を使う
色だけに頼らず、さまざまな手がかりを使いながら問題を乗り越えていきます。
ゲーム構成
教室パート
未来の学校で、AI「ノア」が戦争と色覚特性について考えます。
キヨシパート
戦場で煙の色を判別します。ここでは、「音」を利用する工夫を学びます。
フミコパート
収容所で、りんごの鮮度を見分けます。ここでは、「形」や「手触り」を使う工夫を学びます。
シゲルパート
戦時中の病院で、薬瓶を識別します。ここでは、「置き場所を工夫する」方法を学びます。
平和資料館パート
未来の平和資料館で、戦争、障害、平和、カラーユニバーサルデザインについて考えます。
工夫したこと
実際の平和資料館を取材
平和祈念展示資料館、しょうけい館、東京大空襲・戦災資料センター、原爆の図 丸木美術館、 日本科学未来館などを実際に訪問しました。学んだことを、ゲーム内のストーリーや背景に反映しています。
色覚特性の見え方を再現
アプリ「色のシミュレータ」を使い、色覚特性の見え方を再現しました。 ゲームの最後では、一般色覚との比較も表示しています。
「考えるゲーム」にした
「どれが正しい答えか」だけではなく、「どうやって平和を伝えていくか」を考えてもらうことを大切にしました。 最後の問いでは、どの選択肢も正解になっています。
悲惨さだけにならない工夫
戦争はとても重いテーマです。だからこそ、親しみやすい会話、やわらかいデザイン、 隠し要素、音楽などを入れ、「学び続けられる作品」を目指しました。
この作品を通して伝えたかったこと
戦争は、誰にとっても苦しいものです。そして、障害や特性のある人は、 その中でさらに困難を抱えることがあります。
でも、工夫、支え合い、技術、理解によって、生きやすさを増やすことはできると思います。 また、平和を伝える方法は、語り・芸術・ゲーム・AIなど、さまざまあって良いと思っています。
現在の視点から
この作品は、「色覚特性」と「平和学習」を結びつけた初めての大きな作品でした。
この制作をきっかけに、自分の活動をまとめたり発信したりするため、現在のWebサイトを立ち上げました。
今後も、平和、障害、カラーユニバーサルデザイン、テクノロジーをテーマに、 学びと表現をつなげる作品を作っていきたいと思っています。
ゲーム画面集
関連資料
最後に
この研究が、色覚特性やカラーユニバーサルデザインについて考えるきっかけになれば嬉しいです。